野手の投手起用 イチローは日本の球宴で話題、メジャーでは公式戦登板

 「阪神11-0巨人」(6日、甲子園球場)

 巨人の原監督が、日本ではあまり見られない采配をした。大差をつけられた八回1死で、投手を堀岡から、内野手登録の増田大に交代させた。

 この回から登板した堀岡はボーアと木浪の適時打や押し出し死球、さらに代打・中谷には1号満塁弾を許した。ここで原監督が増田大を投手として送り出し、1つ四球を出したものの、以後は無安打で切り抜けた。

 このタイミングで投手が残っていなかったわけではなかった。だが、11点差で投手陣を疲弊させることは避けたい。原監督は「チーム最善策ですね」とし、「連戦、連戦、連戦の中でね。あそこをフォローアップする投手というのはいないですね。それだって、一つの作戦だから」と説明した。

 野手が登板することは、メジャーでは珍しくない。マーリンズ時代のイチローが2015年10月4日のフィリーズ戦の“4点差のついた”八回に登板した。結果は1回2安打1失点だった。アストロズ時代の青木宣親も17年6月30日のヤンキース戦に“6点差がついた”九回に登板し1回1安打3失点だった。こちらも日米通じて初登板だった。

 これは大谷翔平のような本業として投手も務める“二刀流”とは異なるもので、日本では野手に投げさせることは失礼だ、とする考え方もある。

 有名なのは1996年のオールスターゲームの第2戦。九回二死の場面で、全パの仰木監督は松井秀喜の打席で、イチローを投手に起用。これに対して、全セの野村克也監督は投手の高津臣吾を打席に送り、結果は遊ゴロだった。野村監督は試合後、報道陣の取材に不快感をあらわにするコメントを残している。

 公式戦では、デストラーデ(西武)、嘉勢敏弘(オリックス)、ペルドモ(広島)らが登板している。五十嵐章人(オリックス)は2000年に登板したことで、史上2人目の全ポジション出場を記録した。

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