「ＤｅＮＡ３－０中日」（２３日、横浜スタジアム）

　痛烈な打球が三遊間を抜けると、勝利への流れが一塁側ベンチに生まれた。初スタメンのオースティンが先制適時打を含む４打数４安打１打点の大暴れ。想像を超える打撃で２連勝に貢献した。

　０－０の五回、１死一、二塁の好機。高めに浮いた直球をフルスイングで引っ張った。左前に運び、スコアボードに「１」を刻む。「（先発で出た）初めてのゲームでしたが、チームの勝利に貢献しようと思っていました」。勝負強さを見せつけ、奮闘していた浜口を援護した。

　長打こそ出なかったが、他の３打席でも安打を放った。「全打席でチームに勝利のチャンスを作りたい」と納得の表情を浮かべる。開幕カードは右肘の張りでベンチスタートだったが、守備では送球も問題なくこなした。

　「今日の攻め方はオープン戦や練習試合とは違っていた」とラミレス監督。「ヒットを打ったコースはボールゾーンや難しいコース。それをしっかり打っていた」と指揮官をうならせる異次元の打撃だった。「優勝を目指して頑張っていきたい」と背番号２３。２２年ぶりの頂にチームを導く。