桑田真澄氏、球児にエール「悔しがるだけ悔しがって新たな一歩を」
巨人のエースとして活躍し、PL学園時代は5季連続で甲子園に出場した桑田真澄氏が28日、NHK「クローズアップ現代+」の「大会がなくなった君へ」にリモート出演。春夏の甲子園がなくなった高校球児を含む高校生にエールを送った
「僕も同じ甲子園を目指した者として、また子どもを持つ親として本当に胸が痛みますよね。ニュースを見たときは本当に涙が出ました。甲子園ですごく成長させてもらっている。その後の進路や将来をガラッと変えることができたので、そんな舞台に挑戦するチャンスさえ失った彼らは本当にかわいそう」と大会中止となった高校球児の心情をおもんぱかった。
球児に掛ける言葉として「今は泣きたいだけ泣いていいと思うんです。悔しがってもいいし、涙を流してもいいんです。でも人生は待ってくれないので、厳しい言い方ですが、できるだけ早く目標を見つけて新たな一歩を踏み出してほしいと思いますね。悔しがるだけ悔しがって新たな一歩を踏み出してほしいですね」とエールを送った。
その一方で支援する側の“大人”の在り方についても持論を展開した。「子供たちのことを第一に考えて制度や前例にとらわれない支援策を考えていくべき」として野球界に対して2つの提言を掲げた。1つは「高野連が中長期的な計画を立ててリーダーシップを発揮すること」。2つ目は「プロアマの壁ですね。われわれプロ野球選手は学生野球に協力できないんです」と語り、「野球界全体が1つになって、見守っていくという姿勢を持っていきたいと思いますね」と呼びかけていた。