ヤクルトの小川泰弘投手（２９）が１３日、ツーシーム習得の手応えを明かした。キャンプ中に編成部アドバイザーのバーネット氏から握りを伝授されるなど、磨きをかけてきた新しい武器。自主練習期間も継続して練習に励み、この日のオンライン取材で「今年は使える」とうなずいた。

　仕上がりは間近だ。試投、修正を重ね、オープン戦では打者の反応も確認できた。現在、ブルペンでは他の球種とともに「どのコースにも投げること」をテーマに、さらなる磨きをかけている。

　また下半身を使った遠投を増やし、フォームにも変化をつけるなど工夫も凝らしているという。「モーションを変えたり、打者のタイミングを外す練習をしています」と実戦さながらの投球で迫るシーズンを見据えた。

　悔しさが力に変わる。開幕投手を目指した今季だったが、高津監督は石川を指名した。「僕がやらないといけないと思っていたので。これを糧にして、一つでも勝っていけるようにしたい」。昨季５勝に終わった屈辱からの巻き返しへ。遅れた“球春”に、きれいな遅咲きの花を咲かせる。