県岐阜商・鍛治監督“顔晴ろう”部員に熱いエール「前を向いてほしい」

 今春のセンバツに出場予定だった県岐阜商の鍛治舎巧監督(68)が10日、現在活動休止中の部員にLINEで熱いエールを送ったことを明かした。秀岳館(熊本)で指揮を執っていた2016年には熊本地震に見舞われ、今回と同様に一時活動休止状態を余儀なくされながらも同年夏の甲子園で準決勝に進んだ。LINEでは当時の様子とともに「今が踏ん張り時」などつづられ、選手の背中を押している。

 LINEを送ったのは入学式が行われた8日。「力を合わせて顔晴(がんば)ろう」「目の色を変えて自主トレしてください」「自分に妥協しないようにね」「君たちを信じています」などメッセージが並ぶ。「今は悩んでいても仕方がない。前を向いてほしいという思いを込めました」と鍛治舎監督は語る。

 岐阜県内の公立校は臨時休校中だ。本来ならセンバツに出場するはずだったが、部活動は休止状態。75人の部員は3月11日の全体練習を最後に自宅でのトレーニングを続けている。鍛治舎監督も部員と対面できず、やりとりもLINEによる自主練習報告だけだ。

 8日に送ったLINEには自らの被災体験もつづった。秀岳館を指揮した16年4月、熊本地震の影響でチームは一時解散。自身は1人だけ残ってグラウンドを整備し再開の日を待った。1カ月後に再集合した部員は直後の夏の甲子園で4強入り。「あの時と同じような状況。当時の秀岳館の選手たちはギラギラしていましたね。今回もピンチをチャンスに変えて、選手一人一人が成長してくれると思います」

 部活動再開への見通しは不透明な状況だが「夏もどうなるか分からない。けれど今を頑張るということが、絶対に次の人生につながりますから」。苦難を知るからこそ、確信を込めて言い切った。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

野球最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス