楽天・石井GM ノムさんの激高秘話明かす「監督室椅子蹴られて5メートル飛んだ」

 94年6月 石井一(右)にカネやん投法を伝授するノムさん
2枚

 南海、ヤクルト、阪神、楽天で監督を務めた野村克也氏が11日午前3時半、都内の病院で虚血性心不全のため死去した。84歳。テスト生で南海に入団し、65年に戦後初の三冠王を獲得するなど、数々のタイトルを獲得。現役引退後は「ID野球」を掲げ、ヤクルト監督時代に4度のリーグ優勝、3度の日本一を飾り、「ノムさん」の愛称で親しまれた知将が、静かに息を引き取った。葬儀は密葬で営まれ、後日、お別れの会が開かれる予定。

 楽天・石井一久GM(46)が都内で取材に応じ、恩師である野村氏を悼んだ。この日の朝、球団からの連絡で訃報に接し「プロに入って一番お世話になった方。野球の原点を教えてもらった。ショックだった」と沈痛な面持ちを浮かべた。

 思い出はプロ2年目の93年。試合で打たれた後、「思い切り監督室の椅子を蹴られて、5メートルぐらい飛んだんですけど『お前、オレをなめてんのか!』と。普段は温厚なのに、聞いたことのない言葉で怒ってくれた」と激高された。「そこから野球に対する考え方が変わった。あの形相と言葉遣い、椅子の距離は、一生忘れることはないと思います」と懐かしそうに振り返った。

 教えについては「データの手前の(予測の根拠となる)相手の心境や僕たちの精神状態を教えてくれた。今のデータ野球でも計り知れない部分がある」と奥深さに言及。球場で会うたびに「元気か?」と声を掛けてくれた恩師に「お父さんのように温かく見守ってくれた。野球で次の世代に伝えていくことが恩返しかな」と誓った。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

野球最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス