ロッテ荻野、FA行使せず残留表明「まだまだ恩返しができていない」

 ロッテ・荻野貴司外野手(34)が31日、今季取得した国内FA権を行使せずに残留することを発表した。

 「今回、FAせずに残留することを決めました」。決断の理由はただ1つだった。

 「いろいろケガが多かったが、これまで10年間ユニホームを着させてもらった。まだまだ、恩返しができていない。これからもしっかり貢献したい」

 プロ10年目の今季、自己最多の125試合に出場し、打率・315、10本塁打、46打点、26盗塁。キャリアハイの成績を残した。

 プロ入り以来、飛躍を期待されながら毎年のようにケガに泣かされてきた。

 だが、今季は腰痛による一時離脱はあったものの、「不動の1番」として活躍した。

 球団サイドはケガに見舞われても克服してきた野球への姿勢を高く評価。今季年俸4500万円(推定)から大幅増の好条件を用意したようだ。

 家族とも相談したが、悩まなかった。「ロッテ一筋」がバックボーンにある。

 「これまでやってきたことを継続してやっていきたい。1日、1日をしっかり積み重ねていく」

 もちろん、胸にあるのは優勝の2文字。「優勝を一回でも味わいたい。声援を送ってくれるファンの中で」。花開いたベテランが来季もチームを引っ張っていく。

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