侍U18ヒヤヒヤ発進!初戦スペインにあわや…東海大相模・遠藤が勝ち越しV撃

 「U18W杯・1次リーグ、日本4-2スペイン」(30日、機張)

 日本は1次リーグ初戦でスペインに逆転勝ちした。八回に遠藤成内野手(3年)の2点適時二塁打などで一挙4得点。2点の先制を許す苦しい展開となったが、先発の池田陽佑投手(3年)ら3投手の継投で逃げ切った。31日は南アフリカと対戦する。

 泥くさい野球で劣勢を吹き飛ばした。2点のリードを許し、残すは2イニング。永田裕治監督(55)の采配が勝機を呼んだ。1死から代打・宮城大弥投手(3年)を送り込むと、高く弾んだ打球が遊撃内野安打となった。2死後、2番・坂下翔馬内野手(3年)にはセーフティーバントのサイン。捕手の一塁悪送球を誘い、好機を演出した。

 韮沢雄也内野手(3年)、石川昂弥内野手(3年)の2者連続適時打で同点に追いつくと、打席に向かう遠藤に声を掛けた。「あの場面は『思い切って行け』と」。指揮官の期待に応え、左中間へ決勝の2点適時二塁打。ベンチの重苦しいムードは消え去った。

 終盤に差し掛かるまで、ペースは完全に相手のものだった。四回2死一、二塁のピンチで打たれた飛球は風に流され、右翼・横山陽樹外野手(2年)の頭上を越された。不運な形で先制の2点適時三塁打を献上。逆に直後の攻撃では、2死二塁から4番・石川の左翼への大きな当たりが逆風に押し戻されていた。七回まで2安打無得点。相手投手の交代が逆転への端緒となった。

 慣れない舞台での初陣。スペインの映像などは事前にビデオなどでチェックできず、公式練習での様子を聞いた程度で臨むしかなかった。少ない情報でも殊勲打の遠藤は「対応していかないと」と、すり足気味でタイミングを取る打撃フォームに微調整するなど、臨機応変な対応が実を結んだ。

 苦境に立たされても負けなかったことに意味がある。「国際大会の難しさを痛感したと思う」と永田監督。佐々木朗希投手(3年)、奥川恭伸投手(3年)のエース格2人が万全でない中、決死の思いでつかんだ1勝。肝を冷やしたことで、悲願の世界一への思いはより引き締まった。

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