大船渡・佐々木、声援4強 エース温存、24日準決勝へ「万全でいける」

 「高校野球岩手大会・準々決勝、大船渡6-4久慈」(22日、岩手県営球場)

 悲願の甲子園へ追い風だ。大船渡は最速163キロ右腕の佐々木朗希投手(3年)を温存し、準々決勝の久慈戦で2試合連続の延長戦を制して4強進出。21日の4回戦で12回194球を投げたエースを休ませることに成功し、休養日を挟んだ24日から連戦となる準決勝、決勝に弾みをつけた。

 ゲームセットの瞬間、佐々木はベンチから飛び上がって整列へと向かった。味方走者が本塁を狙うたびに腕を振り回し、得点が入るとガッツポーズ。「できることを精いっぱいやって、仲間を信じて声援を送っていました」。出場せずとも、感情むき出しに戦った。

 延長12回の激闘を制した21日の盛岡四戦から連戦で迎えた準々決勝。「行けと言われれば行ける」という状態だったが、国保陽平監督(32)は「ケガも怖いので」と194球を投げた疲労を癒やすことに専念させた。試合前練習は軽いキャッチボールのみ。試合中は一度もブルペンで準備しなかった。アクシデントを考慮し、前日は4番として決勝本塁打を放った打席に立つこともなかった。

 プレーで引っ張れない分、声でチームメートを鼓舞し続けた。守備時はマウンドに立っているときと同じように陣形を指示。攻守交代時にはグラブなどの道具を率先して渡しにいくなど、献身的に仲間を支えた。

 佐々木の思いにナインも応えた。大和田健人投手、和田吟太投手(ともに3年)がゲームメーク。「また朗希が投げられるように。みんなでマウンドに立たせてあげたい」と主将の千葉宗幸内野手(3年)は延長十一回に決勝の二塁内野安打。春から目指していた『佐々木のワンマンチーム』というイメージからの脱却に成功した。

 出番なしの勝利となったエースも「万全の状態で持っていけそうなので。次の試合で自分のできるパフォーマンスが上がる」と感謝。中2日で24日の準決勝のマウンドに臨めることになった。準決勝、決勝と連戦になるが「できないということはない」と連投にも自信。死にものぐるいで聖地切符をつかみ取る。

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