東邦・石川 バックスクリーン越えの推定150メートル弾「つかんだというか」

推定150メートル弾を放った東邦・石川(撮影・道辻 歩)
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 「練習試合、智弁和歌山7ー6東邦」(16日、大阪ガス今津総合グラウンド)

 東邦・石川昂弥投手(3年)が、バックスクリーン越えの推定150メートル弾という強烈な一発を放った。第2試合は「3番・投手」で出場した中、超特大のアーチで自身通算53本目とした。

 「気持ち良かったです。ちょっと、何となく分かったというか、つかんだというか、いい感覚は残りました」

 「3番・三塁」で出場した第1試合では4打数1安打。第2試合ではそこまで無安打という中で迎えた4打席目だ。2死無走者から智弁和歌山・中西聖輝投手(1年)を相手に快音を響かせると、ライナー性の打球はグングン伸び、中堅まで120メートルで高さ10メートルというバックスクリーンを軽々と超えると、隣接している陸上のトラックに着弾した。

 陸上トラック側で、打球の行方を確認した球場関係者が「150メートルぐらい飛んだんじゃないですか。こんなに飛ぶのは見たことがないです」と話したほどの「驚弾」。石川にとっては、飛距離だけでなく、内容にも手応えが残った。

 「苦労していたというのではないですが、タイミングをうまく取れていないなというのは、ここ最近ずっとでした。自分の理想の場所、ポイントで打ててなくて、なかなかいい当たりが出ていなくて、結果もあまり出てなくて『うーん…』となってたところで、いい一発が出たので良かったです」

 前日に夏の愛知大会の抽選が行われたところで、初戦の相手は天白(30日・春日井市民球場)に決まった。そういった中で、ギアを一段上げるような一撃に、森田泰弘監督(60)も「これをきっかけにしてくれれば。中をさばくことを意識してやっていて、今まで打てていたところがちょっと打てなくなっていて。それで自分的にちょっと変だなと感じて『分からなくなってきた』とも言ってたんですけど、今日は一発出たので」と評価した。

 投げては守備の失策もあった中、智弁和歌山・黒川史陽内野手(3年)に一発を浴びる場面もあったが、7回8安打自責4でまとめた。センバツ後は投手よりも野手中心で取り組んでおり、愛知大会も背番号「5」を背負うことが濃厚だが、投手としての調整にも抜かりはない。

 春のセンバツで平成最後の王者となり、令和最初の甲子園での優勝を目指す戦い。「智弁和歌山と打ち合いをできたことは自信になると思いますし、自分もピッチャーとしてあの打線と勝負できて、まあまあ通用したので良かったかなと思います。チームとしてもいい状態だと思います」。甲子園からほど近い球場での特大弾が、春夏連覇に向けた号砲となる。

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