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上原引退 21年間貫いた雑草魂 最後も悔し涙

 巨人の上原浩治投手(44)が20日、都内のホテルで会見を開き、現役引退を表明した。日米通算21年間の現役生活に幕を下ろしたベテランは「本日をもちまして、現役生活を終えたいと思います。自分に関わってくれた方々みんなに感謝したい」と涙を拭った。異例とも言えるシーズン途中での引退となったが「(キャンプから)3カ月が勝負だと思っていたが、一度も1軍に上がれなかった」と無念さをにじませ、背番号19に別れを告げた。

 あふれる涙をこらえきれなかった。139人の報道陣が詰め掛けた引退会見。無数のフラッシュを浴びながら「もうちょっとやりたかったが、もう自分が決めた以上、ユニホームを着ることはないわけですから、気持ちを切り替えていかないといけない」。心残りを明かしながら、ハンカチで目を覆った。

 日本選手史上初の100勝100ホールド100セーブなど、輝かしい実績を残したベテランだが、年齢から来る衰えをごまかせなかった。21年目。44歳となり「今年で辞めることは最初から決めていた」。今年に懸ける思いで調整を進め、状態がいい中で2軍戦9試合に登板。だが、直球は全盛時には及ばない130キロ台で防御率4・00。「いい調子で投げられる状態で、2軍戦で通用しなかったのが、気持ち的に後ろ向きになった。8、9月の首位争い(をしている中)で、こういう会見をするのは違うと思った」。心の針は引退へと傾いた。

 負けん気を前面に出し、戦った21年だった。1年目の99年シーズン終盤。松井秀喜と本塁打王を争うペタジーニ(ヤクルト)に対し敬遠指令が出て、悔し涙を流した。「負けたくないという反骨心ですね。それだけです」。代名詞である雑草魂でライバルを抑え、巨人で沢村賞2度。13年のレッドソックスでは世界一に輝いた。幾多の思い出が走馬灯のように駆け巡る。現役の最初と最後で悔し涙を浮かべ、野球人生の幕を閉じた。

 メジャー時代は家族を日本に残して単身渡米。「本当に迷惑を掛けた。子育ては一切していないですし、嫁には本当に感謝しています」。好きな野球を続けられたのは美穂夫人のおかげ。「21年間、野球生活ができ、満足だけ。今は」。5年ぶりの優勝を目指す今季を全うすることはできなかった。だが、上原が紡いだ白球の軌跡は、ファンの脳裏に深く刻まれている。

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