長嶋茂雄氏、引退・上原へ「20勝したルーキーシーズン忘れられない」

 巨人・上原浩治投手が20日、都内ホテルで引退会見を行った。

 21年間に及んだ現役生活。冒頭から涙をこらえきれず、「本日をもちまして21年間の現役生活を終えたいなと思います。これまで関わってもらった方々に感謝したい、ありがとうございました」と語った。

 上原の決断を受け、歴代の監督もコメントを発表。上原が20勝を挙げたルーキーイヤーの指揮官だった長嶋茂雄終身名誉監督は「これまでよくやったと思う。上原君の持ち味はテンポ良くなげ、相手を追い込んでいくピッチング。監督時代に、20勝したルーキーシーズンは今も忘れられない」と振り返った。そして、大リーグ移籍後の活躍にも触れ、「アメリカでも日本の野球を見せてくれた功績は大きい」とした。

 今後は未定とする上原に、「まだ若いし、後輩たちに教えることはいっぱいある。どんどん伝えていってほしい。長い間、ごくろうさん。いま、かけたい言葉はそのひと言だけです」とメッセージを送った。

 原辰徳監督「上原投手とはコーチ監督、ピッチャーという関係。長年にわたりともに戦った戦友。彼と戦うことでさまざまな勉強をさせてもらった。雑草魂もついに燃え尽きたという印象。44歳までプレーを続け、日米で好成績を残せたことに敬意を表します」

 高橋由伸前監督「昨日の午後1時ころだったかな。上原から電話をもらいました。最初はさびしさもありましたが、本人が決めたこと。よくここまで頑張ったね、とねぎらいたい。

 上原とは慶応大学4年のときに日本代表で会ったのが最初の出会い。仲良くなったのは巨人に入ってから。誕生日が一緒なのでプロに入ってからは毎年のように食事に出ていた。

 監督と選手の立場という違いはあったが、同じユニホームを着られることできてうれしかったし、自分が辞めるとき、力になれなくて申し訳ないと頭を下げてきて、そんな責任感の強い選手でした。今度はゆっくりばか話でもしたい」

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