オリックスの“山山コンビ”が揃ってアピール投 侍・稲葉監督が視察

 「オリックス春季キャンプ」(7日、宮崎)

 オリックスの山岡泰輔投手(23)と山本由伸投手(20)が、そろってブルペン入り。この日、侍ジャパンの稲葉篤紀監督(46)が宮崎のキャンプ地を視察する中、3月9&10日に行われるメキシコとの強化試合メンバー候補にリストアップされている“山山コンビ”がアピール投だ。

 両右腕が並んで入った“ブルペン競演”に自然と熱がこもる。まずは、年明け初のブルペン入りとなった山岡はいきなりの148球。元々、傾斜を使った投球練習を始める時期や球数にこだわりを持たないタイプ。この日も「もう投げられますよ、というのがあって」と、自身の状態を首脳陣へ示すことが狙い。開幕投手候補でもある右腕の表情から順調な調整ぶりがうかがえる。

 今季に向けて試合で本格的に投げるか検討しているフォークとシュートを交えながらの投球練習。以前から練習で投げてきたこともあって、山岡自身の中では“新球”という捉え方をしていない両球種について「今年は投げなくてもいいのかなと」と状況によっては“封印”することも視野に入れる。

 リリーフから先発に転向する山本は直球を中心に60球。8日に打撃投手で登板する予定だ。

 両者ともこの日は、視察に訪れた稲葉監督と対面する機会はなし。ただ、稲葉監督は山岡について「スライダーは独特な曲がりでバッターとの対戦を見ていても打ちにくそうだな、と」と印象を語り、山本については「非常に強いストレートとカットボールは素晴らしい」と評価。続けて「外国人バッターにどのように通用するか興味があります」と期待を寄せる。

 日の丸を背負っての戦いが実現すれば、大きな財産となる。山岡が「まだ(代表に)選ばれていないので」と前置きした上で「(正式に選ばれれば)いい経験になる。色んな選手とも交流が持てますし」と話せば、山本も「試合に出られたらうれしいです」とメキシコ戦のマウンドをにらむ。

 代表としての出場がかなえば、チームにとっても大きな力。吉田正を含め、メンバー候補にリストアップされていることに西村監督も「(代表へ)どんどん入っていける選手がいるチームを作っていかないといけないし、3人ともまだ若いから(代表経験で)伸びるスピードも違ってくる」と“歓迎”の姿勢だ。

 特別な舞台を経験して、シーズンでは他球団の前に立ちはだかりたい。開幕ローテ入りが期待される山岡&山本の“ツーマウンテン”。代表での戦いを経験できれば、おのずとチームに勢いをもたらすことになる。

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