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ヤクルト・山本哲哉 ブルペン支えた9年糧に、スカウトとして再出発

 【第2の人生へプレーボール】

 スーツ姿で少しぎこちなく肩を回す。ユニホームとは違う“仕事着”に、今季限りで現役を引退したヤクルト・山本哲哉投手(33)は「まだ慣れないですね。動く時にこの辺がキツいのが」と苦笑いした。かばんの中にはパソコン。ヤクルトの新米スカウトとして、未来の主力を探す日々が始まった。

 9年間のプロ生活。12年からは3年連続で50試合に登板し、抑えも経験した。ブルペンを支えた背番号20。登場曲の『浪漫飛行』に合わせ、肩を組んで揺れる右翼席のファンの姿は、神宮ではおなじみの光景となった。引退試合でも、しっかりと目に焼き付けることができた。

 13年にはオールスターにも出場。「ゲームの世界で自分が使っていた選手ばかり」という夢舞台で、本拠地での第2戦でセーブも挙げた。「宮本さん(現ヘッドコーチ)と一緒に出られた」のはいい思い出だ。

 プロとしてのキャリアは、つまずきから始まった。即戦力として期待されたルーキーイヤーのオープン戦で右肘痛を発症。いきなり手術を受けた。「いろんな人に迷惑をかけた。スカウトの方にも、送り出してくれた方にも、両方を裏切る形からスタートした」という思いがあった。

 15年にも右肘を手術。ケガに苦しんだ現役生活だったが「悔いはない。出し切りました」と振り返る。今季1軍登板は4試合。「若い選手が1軍に行っても、素直に『頑張れ』と言えるのがあった」という自分の変化に、潮時を悟った。

 いい時も悪い時も味わった9年間。「スカウトになれば、ゼロからと思っています」と話すが、さまざまな経験は必ず生きてくるはずだ。「自分もドラフトで取ってもらっている。その部分では返さないとダメですね。コミュニケーションを取って、チームの求める選手を見つけたい」。腕を振り続けてブルペンを支えたように、常勝チームの土台作りにフル回転する。

 ◆山本哲哉(やまもと・てつや)1985年9月4日生まれ、33歳。和歌山県出身。179センチ、77キロ。右投げ右打ち。投手。南部から近大、三菱重工神戸を経て、2009年度ドラフト2位でヤクルト入団。11年8月20日・巨人戦(東京ドーム)でプロ初登板(中継ぎ)。通算成績は228試合に登板し、6勝11敗14セーブ、55ホールド、防御率3・07。

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