下克上日本一にタカ王手 ギータ1号サヨナラ弾 日本シリーズ本拠地12連勝

 「日本シリーズ・第5戦、ソフトバンク5-4広島」(1日、ヤフオクドーム)

 勝利への執念、祈りが通じた打球は右翼ホームランテラス席まで届いた。同点の延長十回先頭。ソフトバンク柳田がいつものフルスイングで変化球を捉えると、鈍い衝撃音が響いた。それでも打球はスタンドイン。本拠地ヤフオクドームに地鳴りのような大歓声が沸き起こる中、主砲は喜びを隠しながらダイヤモンドを一周。最後はヘルメットを放り投げ、本塁を踏みしめた。

 2年連続の日本一へ王手をかけるサヨナラ本塁打。チームはシリーズ記録を更新する本拠地12連勝を飾った。

 「(バットが折れて)うわっと思ったけど、テラスに入ったのでびっくりしました。初めての経験なんで、すごいうれしい」。日本シリーズ史上16人目。チームでは14年の中村晃以来4年ぶり3人目のサヨナラ弾で激闘にケリをつけた。

 今シリーズ2度目の延長戦。「疲れてました」と言いながらも十回の打席に入ると自然と熱くなってきた。「久々にももクロの『(行くぜっ!)怪盗少女』が流れたのでテンションが上がってました」。かつての登場曲を久々に聞き、アドレナリン全開で結果につなげた。

 逆転に次ぐ逆転の展開に、工藤監督も「僕の心臓は今にも飛び出しそうでした」と大興奮だ。本拠地で3連勝を飾って3日からは敵地マツダへと乗り込む。「ヤフオク最後と思って、勝って終わりたかった。とにかく日本一になれるように」と指揮官。シーズン2位からの下克上日本一へ、あと1勝だ。

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