巨人 大幅刷新の新コーチ陣 求められる役割は?

 巨人は22日、来季のコーチングスタッフを発表した。1軍は高橋由伸監督を支えた多くのコーチ陣が去り、留任したのは吉村禎章打撃総合コーチのみ。次期監督の就任が決定的な原辰徳氏のもと、フレッシュな顔ぶれで覇権奪回を目指す。

 打倒広島へ、全体的なレベルアップが欠かせない攻撃陣。吉村、後藤孝志両コーチとともに、打撃部門を支える元木大介内野守備兼打撃コーチの指導力に注目が集まる。現役時代は「くせ者」と呼ばれた意外性の打撃が売りで、98年はリーグトップの得点圏打率・398。右打ちや配球の読み方など、独特の理論を持つ元木コーチならではの指導が期待される。

 走塁改革はスペシャリストに託された。鈴木尚広外野守備走塁コーチは、代走要員として球宴に選出された経験を持つ。盗塁の技術だけでなく打球判断や一歩目のスタート、スライディングなど全てが高度。吉川尚、重信ら俊足選手もいながらチーム盗塁数61はリーグワーストタイと課題があるだけに、「技術面、精神面でプラスになるものを伝えていきたい」と意気込む。

 投手コーチには宮本和知、水野雄仁の両氏が就任した。「頑丈な一枚岩を作り、頂点を掴み取りたい」と宮本投手総合コーチ。起用法は百戦錬磨の原氏が主導して行われる可能性もあるが、それぞれ重責を担う。

 今季のチーム防御率はリーグトップ3・79。ただ、先発、中継ぎともにシーズンを通して安定感のある左腕は不在だった。サウスポーの宮本コーチは田口、今村、吉川光、メルセデスらを1軍に定着させることが成果のひとつとなる。

 水野投手コーチはブルペン担当として、リリーフ陣の整備も託されそうだ。今季は最後まで守護神を固定できず。マシソンや沢村に頼り過ぎて状態を悪化させてしまったことも、台所事情を苦しくする一因となった。水野コーチは現役時代、主にリリーフとして活躍。経験を生かし、選手のコンディション管理も任務となる。

 相川亮二バッテリーコーチは17年まで3シーズン、巨人でプレー。正捕手・小林とは自主トレをともにし、相談相手にもなってきた間柄だ。選手に近い目線で、レベルアップへ力を注ぐ。

 ヘッド不在で、4人がコーチ未経験という異例ともいえる陣容。経験不足は原氏が補いながら、各コーチにはさまざまなアプローチの仕方で選手の能力を引き出していくことが求められる。

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