中日・岩瀬 涙の引退セレモニー 完全リレーの山井から花束「九回を必死に守った」

 藤川(左)は引退する岩瀬をねぎらう(撮影・山口登)
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 「中日-阪神」(13日、ナゴヤドーム)

 中日・岩瀬仁紀投手が、涙の引退セレモニー。07年の日本シリーズで完全試合をリレーした山井から花束を受け取った。両投手はがっちりと抱き合い、岩瀬の目には光るものが浮かんだ。

 セレモニーでは「最後まで残ってくれた孝介、球児、聡文、ありがとう」と元同僚の阪神・福留らに感謝すると、涙をこらえきれなかった。現役時代を「苦しい時もあったが今思えばいい思い出」と振り返ると、亡くなった星野仙一監督や抑えとして起用してくれた落合博満元監督、森繁和監督らに感謝。「僕を守護神として使っていただき、ありがとうございました。精神的に強くない自分が九回を必死に守ってきました」と語った。

 三塁ベンチ前にいる福留にも、再び感謝。「ドラフト1位の孝介とはずっと一緒にやってきた。先に辞めるのはつらいけど、ありがとう」。そして左翼席へ「阪神ファンの皆さま、僕はおどおどしていました。甲子園のヤジは怖かったです」と本音も漏らした。

 最後は、中日ファンにメッセージ。「僕の背中を押してくれてありがとうございました。いろいろな人に支えられてここまできた。自分ひとりでは何もできなかったが、いろいろな人に支えられ、感謝しています」。実直な男は何度も頭を下げ、球場から大歓声を浴びた。

 この日の最終戦では引退登板。九回、2死三塁、中日で同期入団の阪神・福留孝介外野手と対戦し、スライダーで3球三振に仕留めた。通算1002試合に登板した鉄腕左腕。惜しまれながらレジェンドがユニホームを脱いだ。

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