秀才軍団・高松84年ぶり夏切符へあと1勝 “父子鷹”石田逆転V打

 「高校野球香川大会・準決勝、高松7-6観音寺一」(21日、レクザムスタジアム)

 第1回大会出場校の高松が、逆転で64年ぶりに決勝進出。

 父からの伝令に勇気づけられた。「落ち着いて、自分の持ち味を出せ」-。4-6で迎えた八回。連打で同点に追いつき、なおも2死三塁のチャンス。その言葉を胸に打席に入った高松の8番・石田公平捕手(3年)が、左前へ勝ち越しタイムリーを放った。

 「自分らしく、辛抱強く食らいつけました」

 フルカウントから5球連続ファウルで粘り、11球目をとらえた。劇的な逆転勝ちで64年ぶりの決勝進出。一人息子が放った殊勲打に、父の石田茂登監督(49)も「彼本来の打撃を見せてくれた」と満面の笑みだ。

 毎年、多くの生徒が東大や京大に進む県内屈指の進学校。野球部も歴史は古く、1915年に行われた夏の選手権の第1回大会(当時は全国中等学校優勝大会、豊中グラウンド)に出場した全国10校の一つとしても名を残す。そんな伝統ある母校のユニホームを身にまとい、“父子鷹”で白球を追ってきた。

 同校は2005年に21世紀枠でセンバツに出場したが、夏の甲子園は1934年が最後だ。実に84年ぶりの夏切符を目指し、決勝で同じ公立校の丸亀城西とぶつかる。

 「劣勢でもあきらめず、甲子園に行きたい」と息子が言えば、「まだまだ道半ば」と石田監督。秀才軍団らしい集中力と粘り強さで、重く閉ざされていた扉をこじ開ける。

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