馬淵監督、二刀流・大谷“返り討ち”だ 明徳義塾初戦は中央学院

 「選抜高校野球・抽選会」(16日、大阪・オーバルホール)

 第90回記念選抜高校野球大会の組み合わせ抽選会が16日、大阪市内で行われた。昨秋の明治神宮大会を制した明徳義塾(高知)は、同大会初戦で対戦した初出場の中央学院(千葉)と第3日第1試合で激突する。甲子園通算50勝に王手をかけている馬淵史郎監督(62)は、相手の二刀流エース・大谷拓海投手(3年)を警戒しつつも、“返り討ち”に自信をのぞかせた。21世紀枠で出場の膳所(滋賀)は、第2日第3試合で日本航空石川(石川)と対戦する。

 4カ月前を思い出しながら、馬淵監督が初戦の相手に決まった中央学院の印象を語る。

 「いいチーム。大谷君にもホームランを打たれたし。ウチが勝ったけど、実力差はなかった。いい試合になると思います」

 中央学院とは、優勝した昨秋の明治神宮大会の初戦で対戦。5-3で勝ったが、八回には投打の“二刀流”で注目を集める相手の主砲・大谷に左翼席へ2ランを浴びている。

 「見事に打たれた。逆方向に、しかも逆風で、あそこまで飛ばすとは。びっくりした」

 かつて星稜・松井秀喜(元巨人、ヤンキースなど)への5打席連続敬遠で物議を醸し、昨春は早実・清宮幸太郎(日本ハム)とも対戦。甲子園で多くのスラッガーを見てきた指揮官も大谷のパワーに舌を巻き、「研究しますよ」と警戒した。

 組み合わせ決定後には中央学院・相馬監督に「神宮大会、ビデオ撮った?」と質問。相馬監督が「はい」と答えると、「借りよかな」と返して周囲を笑わせる一幕もあった。

 チームの仕上がりに不安はない。最速145キロのプロ注目エース・市川悠太投手(3年)は順調に調整を進め、打線も例年以上に破壊力がある。初戦で勝てば甲子園通算50勝に到達するが「それは意識してない。いつかはできると思ってますから」と余裕の表情だ。

 「目標は優勝。手応えはある。打線が頑張れば、できるかもしれない」。初戦で難敵を返り討ちにし、勢いに乗って初のセンバツ制覇へ-。百戦錬磨の将は自信をのぞかせた。

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