瀬戸内の4番・門叶に爆発の予感 奨成超えあるかも!昨秋中国大会で1戦4発

 「選抜高校野球」(3月23日開幕、甲子園球場)

 27年ぶりに出場する瀬戸内。打のキーマンは4番の門叶直己外野手(2年)だ。昨秋の中国大会で1試合4本塁打を放ち一躍、脚光を浴びた長距離砲。聖地でも自慢のパワーで勝利を呼びこむ。

 金属音ではなく、木製バットからはじき返される乾いた打球音がグラウンドにこだまする。門叶はチームで唯一、すべての打撃練習で木製バットを使う。狭いミートポイントで確実に捉えなければ打球に飛距離は出ない。飽くなき向上心がある。

 最速132キロの投手として瀬戸内に入学した。野手転向のきっかけは1年時に患った右肘の故障だった。「もともと打つことが好きだった。ほかの投手のレベルも高かったですし」。長谷川監督も「振る力はあった」と、打者としての潜在能力を高く評価しており、1年生大会は外野手として出場した。

 一気に注目を集めたのは昨秋の中国大会だった。米子松蔭との1回戦。九回に2打席連続本塁打を放つなど1試合4本のアーチを描いた。183センチ、95キロと恵まれた体格。昨夏の甲子園出場校を自慢のパワーで押しのけた。

 投手のレベルが高くなる甲子園で結果を出すため打撃力向上を目指す。「清宮選手の打撃を参考にしています」。日本ハムのドラフト1位は、フォロースルーが大きく、力任せのスイングをしていない。バットをムチのように使わなければ大きなフォロースルーをとることはできないだけに、試行錯誤を続けている。長谷川監督は「力を抜いても打球が飛ぶ打ち方を覚えてほしい」と期待した。

 高校通算21本塁打を放っている。甲子園では春夏通じて1大会個人最多本塁打は、昨年の広陵・中村奨成捕手(広島ドラフト1位)の6本だ。選抜に限れば3本塁打が最高になる。一発に注目が集まるが、門叶は「ランナーがいたら次の打者につなぐ気持ちで打席に入りたい。チームの勝利が最優先なので」とフォア・ザ・チームの意識も強調した。

 「小さい頃からいつもテレビで見ていた所なので楽しみです。野球ができることに対して感謝の気持ちを持ってグラウンドに立ちたい」。夢にまで見た甲子園。そのバットで存在感を示してみせる。

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