山本浩二氏、金本氏祝福 「星野仙一がスピーチすべきだった」 亡き友たてる

 元広島監督の山本浩二氏が15日、野球殿堂入りの通知式に出席し、阪神・金本知憲監督のゲストスピーチとして登壇した。金本監督が広島入団時の監督と選手という間柄。1年目からハートの強さが際立っていたエピソードを披露した一方で、金本監督の恩師であり急逝した星野仙一氏への思いも口にした。

 スピーチ全文は以下の通り。

 ◇     ◇

 金本君とは彼がカープに入団し、最初の監督でした。ドラフト4位で入ってきて、キャンプでバッティング、守備を見て「相当時間がかかるな」という思いでした。

 オープン戦、最初の試合が都城であったんですが、ゲームの中盤に金本を代打で出しました。いきなり、2ストライク。しかしその後、何球粘ったんでしょうか。フルカウントまでいき、結局、フォアボールを選びました。この粘り、精神的な強さ、すごく印象を受けました。

 その日のスタッフミーティングで「まだまだ時間はかかる。しかし、金本を『強化選手にしよう』」というミーティングを覚えています。後に、亡くなった三村(敏之)監督が金本をしっかり鍛えて、カープでは主力選手、本人が数倍の努力をした結果、カープの主力選手になりました。

 2度目の監督は01年、その時は主力選手として活躍してくれました。03年でしたか。FAで阪神に。その当時の監督でもございます。慰留もしましたが、いろんな事情もありまして。その時の阪神の監督が、逝ってしまいました星野でございます。良きライバルであり、良き友であります。仲間が逝くのはつらいものがあります。寂しいものがあります。今でも信じられないものがありますが、そうした縁を感じます。

 阪神にFAで移り、阪神の体質を変えた人間がこの金本でなかったか、と思います。優勝もして、本来なら、星野仙一がここでスピーチをすべきでなかったかと思います。本当につらいつらい最近なんですが、金本は星野のその意志を持って、阪神の監督として今年も当然がんばってくれると思います。この2年間、金本の監督としての若手起用、改革をしようという思いが出ている。チーム力も上がってきて、今年も優勝争いするでしょうし、これからも頑張ってくれると思います。

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