稲葉ジャパン 劇的すぎる初陣星!上林同点3ラン&田村サヨナラ打

 延長10回、同点3ランを放ち、右手を上げる上林(撮影・出月俊成)
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 「ENEOS アジアプロ野球チャンピオンシップ2017、日本8-7韓国」(16日、東京ドーム)

 東京ドームで開幕し、稲葉篤紀監督(45)率いる侍ジャパンは韓国と対戦して延長10回の激闘の末にサヨナラ勝ち。3点を追う十回に上林誠知外野手(22)=ソフトバンク=が起死回生の同点3ランを放ち、最後は田村龍弘捕手(23)=ロッテ=が左中間にサヨナラ二塁打。日本は18日に台湾と対戦。予選リーグ上位2チームが19日の決勝に進む。

 互いの意地がぶつかり合う宿敵・韓国との一戦。劣勢の展開を強いられながら、侍の信頼と結束が勝利を呼び込んだ。「嫌な展開だったが、選手たちがやってくれました」。稲葉監督が疲労の色を見せながら、それでも勝利の余韻が残る笑みを浮かべた。

 3点のリードを許して迎えたタイブレーク制の延長十回1死一、二塁。絶体絶命の侍を救ったのは、稲葉監督が「彼と心中します」と全3戦での起用を明言していた上林だ。

 韓国の6番手・咸徳柱の外角直球を捉えた当たりが、歓声を伴いセンターバックスクリーンへ消える同点3ランとなった。「詰まった感じがあったので、入って良かった」と上林。それまでの4打席で凡退しただけに「最後の打席に貢献できてよかった」と話した。

 これで流れは侍に傾く。さらに2死から西川の右前打と盗塁で好機を作り、田村が前進守備の左中間を破るサヨナラ二塁打で、熱戦に終止符を打った。

 稲葉監督も「(上林は)見事に期待に応えてくれた。まさかホームランとはね」と驚きの表情。だが、その裏に指揮官の狙いが生きた。1番~5番までの並びは宮崎での練習試合2試合でもなかった形だが「山川の後ろが非常に大事。上林の調子が良かったので」と熟慮の末に決めたオーダーだった。

 試合前「投手はこの1球、打者はこの一打に、魂を込めていきましょう!」と選手を鼓舞した稲葉監督。侍魂を示した選手を称え「本当にみんなでつかんだ1勝」と劇的な初陣を心に刻んだ。

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