日本を救った米沢コーチの“ファインプレー”ベース踏み忘れをアピールアウトに
「野球U-18W杯・2次リーグ、日本4-3オーストラリア」(7日、サンダーベイ)
米沢貴光コーチ(関東第一監督)の“ファインプレー”が、日本を救った。
1点リードの六回1死満塁から、左犠飛で同点に追いつかれた場面。大飛球を背走しながら好捕した桜井から、ボールは最終的に二塁へと転送され、アウトが宣告された。実は二塁ベースをいったん回った一塁走者が帰塁する際、二塁ベースを踏まずに一塁へ戻っていた。
ベースの踏み忘れに気付いたのが、今大会では日本の三塁ベースコーチを務める米沢コーチ。ベンチから大声を張り上げて選手に知らせ、アピールプレーを促していた。
「あれを伝えるのに、血管が2本ぐらい切れました」と苦笑交じりに話す声はガラガラ。普段指揮を執る関東第一は、隙のない緻密な野球がチームカラーとなっている。「よくあることなので、いつも見るようにはしています。よかったです」。相手に傾きかけた試合の流れを食い止め、頬を緩ませた。
三塁走者の生還は認められたものの、このアウトでチェンジに。そのまま流されていれば、同点に追いつかれて、なお2死一、二塁のピンチが続いていた。大藤ヘッドコーチも「自分は気付いていなかった。あれは大きかった」と絶賛するアシストだった。