大阪桐蔭“秘密の儀式”で同点のピンチ切り抜け3回戦へ

 「全国高校野球選手権・2回戦、大阪桐蔭2-1智弁和歌山」(17日、甲子園球場)

 大阪桐蔭が、智弁和歌山を下して3回戦へ進出した。

 “秘密の儀式”で窮地を切り抜けた。1点リードの九回1死一、二塁。内野手がマウンドに集まった。伝令・西島一波捕手(3年)が西谷浩一監督(47)の言葉を伝え終えると、同点のピンチにも関わらず、なぜか選手が笑い始めた。

 真相を探ると、主将・福井章吾選手(3年)がマウンドで突然、歌い始めたからだった。

 「When the Night…」

 映画「スタンド・バイ・ミー」の主題歌の冒頭部分。これは現在の3年生がピンチで行う恒例の“儀式”だ。

 現在の3年生が、1年生の時だった。テレビ番組でこの曲を聴き、気に入った坂之下晴人内野手(3年)が、同級生だけの試合で「ムードを和らげるために」と歌い始めた。

 すると、ピンチを脱することができた。以降、硬くなりそうな場面で円陣を組むと、誰かが歌うという。大阪大会決勝・大冠戦でもピンチで歌って、勝利をもぎ取った。

 この日、歌い出した福井主将は「キャッチャーは冷静でいないといけないので。緊張すると硬くなるし、リラックスさせようと思った」。効果はてきめんで先発・徳山壮磨投手(3年)は「あれで気持ちが楽になった」。次打者を併殺打に仕留めて、試合を終わらせた。

 大阪桐蔭の強さの背景には、能力や技術の高さもあるが、ピンチを迎えても冷静でいられる精神力を感じさせる場面だった。

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