前橋育英、荒井監督に53歳誕生日星贈る 悪天候順延で巡ってきた

 練習を見守る前橋育英・荒井監督
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 全国高校野球選手権・第8日の15日に予定されていた2回戦4試合は悪天候のため中止となり、16日に順延された。出場予定だった8校は甲子園の室内練習場で調整。前橋育英の主将・飯島大夢内野手(3年)は、同日に53歳の誕生日を迎える荒井直樹監督にバースデー白星を贈ることを誓った。

 ハッと気がついた。頭にはあった恩師の誕生日。雨で生まれたチャンスに、飯島は「忘れていました。勝つことが一番いいプレゼントになる」とやる気をみなぎらせた。

 自身にとっても恵みの雨だ。初戦は先制打とダメ押し弾を含む3安打3打点。5月に骨折した左手首が完治していない状態で、4番の務めを果たした。この日も打撃練習はできず、ブルペンで打席に立って目慣らししたのみ。万全には程遠いだけに「1日でも準備できる時間が増えるのはありがたい」と順延を歓迎した。

 指揮官のバースデー星は吉兆になる。夏初出場で初優勝した13年も、8月16日は2回戦で勝った。荒井監督は「甲子園で誕生日を迎えられるのは幸せなこと。できれば勝利をプレゼントしてもらえたら」と照れ笑いを浮かべ“おねだり”した。

 初戦を振り返り「怖かったけど、試合になるとスイッチが入って打てた。一発で仕留める集中力は高まっている」と収穫を口にした飯島。頼れる鉄人が魂のスイングで祝福の1勝を届ける。

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