ロッテ・伊東監督、福浦&井口の83歳コンビの活躍にご満悦「名前で挙げた打点」
「オリックス1-3ロッテ」(ほっともっとフィールド神戸)
「あー、しんどかった」
ロッテ・伊東監督の第一声だったが、その声には張りがあった。
最後は1死一塁と詰め寄られたが、九回表の2点が効いた。内は落ち着いて、しっかりと後続を断った。
「名前で挙げた打点だった」。“83歳コンビ”の活躍に、指揮官は穏やかな口調でうなずいてみせた。
1-1で迎えた九回。鈴木の安打を足場に2四球も絡んで1死満塁とすると、迷わず代打に福浦を送った。
マウンド上のオリックス守護神・平野は制球難に苦しんでいた。
福浦は1-0からやや外寄りの146キロストレートを振った。打球は左翼・T-岡田への決勝犠飛となった。
「ヒットだったら、もっとよかったが、最低限の仕事はできた。なんにしても勝ってよかった」
41歳のベテランは笑ってみせた。「1球目のボールが効いている」と話すように、やや外寄りのボールに逆らわず、素直に打ち返した。福浦らしい一打だった。
なおも満塁。お次の代打は42歳の井口だった。打席での仁王立ちは迫力十分だ。
3-2と粘った。平野は根負けして押し出しの四球を与えた。
「積極的に振っていこうと思ったが、(制球に苦しんでいるのに)手を出して助けたくなかった。1点と2点じゃ違うからね」
試合後は柔和な笑顔で押し出しのシーンを振り返った。
83歳コンビの活躍に、伊東監督は「久しぶりに後半に逆転して勝った試合だった。連敗も(3で)ストップした。さあ、また明日から」
七夕の神戸の夜はロッテに優しかった。