ロッテ伊東監督 「球場が狭い」と嘆き節 バティスタ、パラデス、助っ人で明暗

 「交流戦、広島6-5ロッテ」(3日、マツダスタジアム)

 広島ファンからドッと上がった大歓声に、ロッテファンのため息がかき消された。

 五回2死満塁。代打に送ったパラデスが粘って3-2になった。野村が放った7球目は143キロのストレートだった。パラデスはぼうぜんと見送って三振に倒れた。

 ロッテ打線は以降、八回まで0行進を続けたが、これを境に広島打線が再び息を吹き返した。

 六回。松永が先頭の石原に二塁打を浴びると、代打で迎えた打者は、この日出場選手登録されたばかりのバティスタだった。

 2-1から新助っ人のバットがうなった。148キロのやや外角真っすぐを中堅右にたたき込んだ。決勝の1号2ラン。さらに七回には益田が松山に3号ソロを浴びて、勝負は決まった。

 伊東監督は、「球場が狭いね。あそこで1発を食らっちゃいけない場面で2発食らった」と嘆いた。そしてバティスタに関しては、「ブンブン振ってくるという情報は入っていたのだが…」と話すしかなかった。

 三回に2死二、三塁から清田の2点適時打で先制し、さらに角中の二塁打で3点を先行した。

 だが、先発の二木がその裏つかまった。安部と丸の連続二塁打で1点を失い、なお1死二塁。鈴木に投じた139キロの真っすぐは左翼席に伸びた。同点の11号2ランだ。

 「もっと厳しい強いボールを投げなきゃいけなかった。もったいなかったです」。二木は魔の1球を悔やむしかなかった。

 それでもロッテは四回に打撃好調、大嶺翔のタイムリーで一度は勝ち越していた。

 「全体的に打線は一時からよくなったが、先発が5回持たなかった。継投でつかまってしまった」。伊東監督はこう話し、最後に見逃し三振に倒れたパラデスに関しては「本人はボールだと思ったのだろうが、いただけないですね」と振り返った。

 その目にはブンブン振り回したバティスタの姿が残っていたのだろうか。

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