ロッテ 岸を攻略、伊東監督「いい投手は打てるのに、なんで普段は…」

 「ロッテ3-2楽天」(21日、ZOZOマリンスタジアム)

 42試合目にして、遅まきながら3カード目の勝ち越しだ。

 それでも苦杯をなめてきただけに伊東監督は上機嫌だった。

 「いい投手から2ケタ(安打)を打てるのに、何で普段は打てないのかな」

 試合後、いきなりこう話して周囲を笑わせた。相手は3連勝中の岸だったが、この日までチーム打率・191の打線が「10」安打を放った。やっと当たりが出始めた打線に手応えを感じている。

 もちろん、打線の主役は八回2死一塁から右翼席に5逆転弾を運んだ鈴木で、「仕返しができた。よく打ってくれた」と、20日の延長十二回表に出た楽天・田中の決勝2ランを引き合いに出してたたえた。

 一回は表裏ともに暗雲漂うスタートになった。先発の唐川が先頭・茂木に初球をバックスクリーンに運ばれた。先制の9号弾。

 その裏、3連勝中の岸の140キロ台後半の真っすぐの前に荻野が見逃し、柴田が空振り、そして根元も見逃しの三者連続三振だ。

 二回裏の攻撃前、指揮官は円陣の中でゲキを飛ばした。厳しい表情だった。「ストライクを打たない。何を言ったかは言えないが、気が抜けているように見えた」

 これが効いたか。井口、鈴木の連続安打で無死一、三塁。ここで清田にスクイズを命じたものの、井口のスタートが遅れてアウトとなった。

 四回にも唐川が1点を失ったが、その裏二死から反撃した。鈴木、清田の連続安打で一、二塁。ここで大嶺翔が粘り、9球目のカーブを捉え、今季初の適時打を左へ運んだ。

 唐川は我慢の投球を続けた。7回を被安打7で2失点。2勝目は逃したが、「最近、試合を作れなかったのでその点ではよかった」とホッとした表情で振り返った。

 伊東監督は勝ち越しの“陰の主役”に涌井の名を挙げた。「唐川がしっかりと自分の投球をしてくれた。昨日、今日と投手陣が頑張ってくれた」と話し、こう続けた。「(初戦の)涌井の気迫のある投球、背中で(気持ちを)示した。選手たちがそれを感じ取ったのだと思う」

 19日、エースは志願の続投でマウンドに上がった。結果として同点とはなったものの、延長十回にサヨナラ勝。連敗を8で止めた。

 23日からは福岡でソフトバンク3連戦。開幕戦で3タテを食らって、これでチームの歯車が狂った。「借金はまだあるけど、どん底をこれまで味わってきた。向こうで3つ取れるようにやります」

 投打ともにいい風が吹き始めた。伊東ロッテの逆襲に期待だ。

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