ロッテ劇的大脱出 8連敗にサヨナラ 延長十回、根元が決めた!
「ロッテ4-3楽天」(19日、ZOZOマリンスタジアム)
ロッテはトンネルをやっと抜け出した。3-3の延長十回1死二、三塁。もつれた糸を断ち切り、連敗を8で止める殊勲打を放ったのは33歳のベテラン、根元だった。
フルカウントからの8球目、森原が投じたフォークに両腕を投げ出すように食らいついた。打球は右翼へ抜けた。三走・荻野がサヨナラの本塁を踏んだ。
「なんとか決めてやろうの気持ちだけだった。勝負しようと思っていた」。歓喜のお立ち台で根元が声を張り上げた。
連敗中の14日に今季初めて1軍に昇格した。5試合連続のスタメンの打順は5、6、2、1、そしてこの夜は3番だった。三回に一度は勝ち越しとなる適時打を放った。昇格後はベテランの味をフルに発揮してきた。
「連敗を止めるなら、涌井だと思った。でも九回でゲームを締められなかった…」と振り返るように、勝利目前の九回にエースが同点に追いつかれた。その引き換えに、最後には劇的な舞台が待っていた。
ようやく今季10勝目を挙げた伊東監督は「なんとか最後はああいう形で勝てた。ベテランの域の根元がやってくれた。今日はゆっくり寝られるかもしれないです」と話し、こう付け加えた。「あしたから今日の勝ちをつないでいかなければ」。サヨナラの余韻に浸るのは一夜だけ。借金19の最下位から上昇気流に乗る構図を思い描く。