早実・清宮“恩返し”だ 高校日本代表で助言受けた大阪桐蔭・西谷監督に成長見せる

 「第89回選抜高校野球大会」(19日開幕、甲子園球場)

 出場32校の主将による「キャプテントーク」が9日、大阪市内で行われ、今秋ドラフトの目玉で早実の主将・清宮幸太郎内野手(2年)が“恩返し”となる活躍への意気込みを新たにした。自ら挙手して大阪桐蔭の福井章吾主将(2年)に質問。15年夏に高校日本代表で指導を受けた同校の西谷浩一監督(47)への感謝を明かし、成長した姿を披露すると誓った。組み合わせ抽選会は10日午前9時から、大阪市内で行われる。

 どうしても聞きたかった。全員が発言した後、司会者の最終確認にただ一人、清宮が敢然と手を挙げた。しっかりと受け答えをした大阪桐蔭の福井主将に「監督の指導は何かあるんですか?」と質問。人間的な成長を重視されるという答えに、深くうなずいた。

 15年のU-18ワールドカップで高校日本代表入り。チームを率いたのが西谷監督だった。技術面だけでなく、練習中の振る舞いなど、さまざまな助言を受けた。「お世話になった。あの時のものは大きいかなと思っています」と明かした。

 心に刻んだ言葉もある。「1年生から入れたのは、これからも日本代表を引っ張ってもらうため。経験を生かしてほしいし、人間的にも成長してほしい」。自身がチームをまとめる主将となり、清宮は「今、言葉の重さを身に染みて感じている」という。昨年、練習試合で再会した際は「ちょっと変わったな」と認められた。甲子園の舞台で、さらなる成長を披露することが何よりの恩返しだ。

 各校の主将と一堂に会し「やっと来たかな」と近づく開幕を実感。優勝候補予想では履正社がトップの13票を集める一方、早実はゼロだったが「ウチはいつも強そうに見られないので大丈夫です」と、笑い飛ばした。「いつも通り、自分たちの野球ができれば」と、自然体を貫いて結果を出す。

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