ヤクルト・山田哲人内野手（２４）が２１日、都内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、１億３０００万増の３億５０００万円でサインした。今季、史上初の２年連続トリプルスリーを達成。球団の日本選手では青木宣親外野手（現アストロズ）を抜き、歴代トップの年俸となった。

　破格の大幅アップでも、誰も異論はないだろう。高卒野手７年目の年俸が３億円突破は、オリックスのイチロー（現マーリンズ）以来。球団の日本選手では、１１年の青木の３億３０００万円を抜いて歴代最高額だ。山田は「非常に光栄です」と頬を緩めた。

　今季、前人未到の２年連続トリプルスリーを成し遂げたことが最大限に評価された。文句の付けようがない成績。「（球団からは）特に言われたことはないけど『女には気を付けろ』と言われました」とジョーク交じりに笑みを浮かべた。

　複数年契約も提示されたが「直感」で単年契約を選択。「ＦＡ権も取ってないのにうれしい気持ちです」と球団の誠意を感じた。感謝の気持ちを込めて両親には高級時計をプレゼントする予定。また来季からファンを招待するために年間シート３席を用意する。

　朗報も届いた。尊敬する青木が、来年３月開催のＷＢＣの日本代表メンバーに入った。「（電光掲示板に）山田、青木さん。そういう光景が見たいです」と感激した様子で思い描いた。

　自身のメジャー挑戦は「今すぐ行きたい感じでもない」と話し、視線を来年に向ける。まずはＷＢＣで世界一。シーズンではＶ奪回、３年連続トリプルスリーに挑む。若武者が、貪欲に結果を追い求める。