王さん声を詰まらせ…「荒川さんと出会えたから今がある」葬儀に300人
元巨人の打撃コーチで、4日に心不全のため死去した荒川博氏(享年86)の葬儀・告別式が11日、東京都中野区の宝仙寺でしめやかに営まれ、約300人が参列した。「一本足打法」を指導され、葬儀委員長を務めたソフトバンクの王貞治球団会長があいさつし故人との別れを惜しんだ。
王氏は、時折、声を詰まらせながら「多くの皆さまに見送っていただき、荒川さんはあの遺影のように大変、素晴らしい笑顔で、喜ばれていることと思います」。旅立った師の心境を代弁し、感謝の思いをつづった。
「大変、強烈な個性の持ち主でした。大変な自信家でもありました」。人間的な魅力にあふれる荒川氏と二人三脚で一本足打法を完成させた。
2人で血のにじむような努力を積み重ねて到達した偉大な868本塁打。「われわれは、荒川さんと出会えたからこそ、今の自分がある」。尽きることのない感謝の思いを天国で見守る大恩人に伝えた。