履正社・寺島散る 準備不足の中…「この悔しさ上の舞台で晴らしたい」

 「全国高校野球・3回戦、常総学院7-4履正社」(16日、甲子園球場)

 優勝候補の履正社(大阪)はドラフト1位候補の寺島成輝投手(3年)が2番手でリリーフ登板したが準備不足から本来の投球ができず、3回戦で姿を消した。寺島を攻略した常総学院(茨城)は、3年ぶりの8強入り。

 絶対的な力を誇ったスーパー左腕が散った。今年に入り2点以上取られなかった履正社・寺島成輝投手(3年)が崩れた。準備不足、焦り、そして激闘の疲労-。初めてマウンドで見せた“18歳のしぐさ”に「悔いが残ります」と自らを責めた。

 2点ビハインドの二回1死一、二塁から緊急登板した。「体は50%もできていなかった。でもそれは言い訳になる」。ブルペンで捕手を座らせて投げたのは10球もなかった。

 自信のある直球を連打され、点差は5点に広がった。五回には珍しくフィールディングミスを連発し、さらに2点を失った。「それも準備不足。体が温まっていなかった」。六回2死から八回1死まで5者連続三振を奪ったが、流れを変えるには至らなかった。

 「自分たちは日本一を目指していたので、勝てなかったことが悔しい」と唇をかんだ。横浜との大一番で負ったダメージは予想以上に深刻だった。右足にハリが残り、踏み込みが浅くなったことでボールが走らなかった。左肩の疲労も完全に抜け切れていなかった。

 試合中、完全に笑顔が消えていた寺島の表情-。「この悔しさはもっと上の舞台で晴らしたい」と前を向く。今秋ドラフトで複数球団の1位競合が確実な男。涙は見せず、道半ばで終わった夏をバネに最高峰の舞台を目指す。

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