作新学院・今井、完封一番乗り 151キロ連発、13奪三振

 「全国高校野球・2回戦、作新学院3-0尽誠学園」(12日、甲子園球場)

 6年連続出場の作新学院(栃木)が16強入りを決めた。今秋ドラフト上位候補右腕・今井達也投手(3年)が5安打しか許さず、今大会の完封一番乗り。今大会最速となる151キロを計測し、13三振を奪った。今春センバツ4強の秀岳館は終盤の長打攻勢で突き放し、初戦を突破した。北海はサヨナラ勝ちで、22年ぶりの夏1勝。聖光学院も3回戦に進んだ。

 こらえきれない笑みが、今井の顔に広がった。二回1死一、三塁から空振り三振を奪うと、スタンドが沸く。球場表示では今大会初の150キロ。「スピードにも少しこだわりはある。大舞台で野球ができるのは誇らしいこと。楽しんでできました」。お立ち台でうれしそうに振り返った。

 昨夏は栃木大会で登板しながら、甲子園はメンバー外。「去年の借りを返そうと思った」という思いをぶつけた。二回2死二、三塁では、151キロを連発して空振り三振。試合前までの自己最速を2キロ更新した。

 誓いを果たした。祖父・敏夫さん(享年79)が肺がんで4月に他界。幼い頃からテレビ桟敷で野球のイロハを教えてくれた、優しいおじいちゃんだった。病室でも、最後まで孫の練習試合の映像を見ていたという。ユニホームの下に遺骨を携え、登った聖地のマウンド。相手をきりきり舞いさせたのは、祖父から「投手の原点だぞ」と言われ続けたアウトローへの直球だった。

 好投手がそろう今大会で、完封一番乗り。151キロも最速、13奪三振は横浜・藤平に並ぶ最多タイだ。「甲子園では自分の実力以上のものが出た。監督や部長、支えてくれる人、亡くなったおじいちゃんの力もあってだと思う」と、感謝の思いを口にした今井。成長著しい細身の右腕が、さらに聖地を熱くする。

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