ロッテ、九回ドトウの8点!乱戦制す
「楽天8-15ロッテ」(5日、コボスタ宮城)
頭部死球をものともしないロッテ・中村の執念が大逆転劇を呼び込む。「衝撃も痛みもあったけど、自分で代わるつもりはなかった」。同点の七回に頭部死球を受けながら出場を続けた中村。そして迎えた1点を追う九回だ。
同点としてなお1死満塁から代打・井口が左前へ勝ち越し2点適時打。続く中村が左翼席への3ランを放つ。同点に追いつくこと4度という乱戦が、決着を見た瞬間だった。中村は前日の3安打に続き4安打3打点。頭部死球後に本塁打を含む2安打を記録するなど、勢いは止まらなかった。
「準備の仕方を去年の試合に出られない時から見ていた。集中力もすごい」とベテラン井口の背中に刺激を受け続けてきた中村。決勝打の井口も若武者の体を気遣いながら「気持ちで何があっても出てほしい選手」と賛辞を惜しまない。
試合後には仙台市内の病院で検査を受け、骨に異常なく左側頭部打撲と診断された。逆境をはね返しての連敗脱出に「中盤の(打線の)粘りは見事だったね」と伊東監督も目を細める。再進撃へ、大きな勢いを得た。