ヤクルト連覇のカギ握る石川

 間もなくプロ野球が開幕する。昨季14年ぶりのリーグ制覇を果たし連覇に挑むのがヤクルトだ。攻撃力を売りにしてきたチームだけに投手陣が鍵を握りそうだが、その中でも特に注目したいのが石川雅規投手だ。

 昨季は中4日での登板など大車輪の働きで13勝をマークした左腕。目指してきた今季の開幕投手の座は小川に譲る形になったが、石川が燕投手陣の大黒柱であることは間違いない。

 今季で15年目を迎えるベテラン。チームを強くし勝つために妥協することは絶対にない。自分にも高いハードルを課し、2016年に挑む覚悟だ。「(投球回数は)200イニングはいきたい。投げる試合は全部勝ちたいです」ときっぱり。昨季の13勝を上回る白星も狙う。節目の160勝まであと16で、それを今季中に達成することを刺激にしている。 ずっと名投手に憧れてきた。昨季限りで引退した山本昌氏だ。数々の最年長記録を持つ“レジェンド左腕”。「偉大すぎる目標です。昌さんのようなピッチャーになりたい思いが強いです」。さすがの百戦錬磨も山本氏の話題になると、恐縮したように語る。偉大な投手の背中を追いかけてきた。その存在こそが、石川の発奮材料なのだ。

 そんな左腕はチームの精神的な支柱でもある。もともと仲良しなイメージもあるヤクルトだが、チーム内の競争が必要だと力説してきた。「競争がないとダメです。僕と館山が先頭を走っているようなチームでは強くない」。自身は36歳でチーム最年長。今年の3月で35歳の誕生日を迎えた館山とともにこれまでも投手陣を支えてきたが、一人でも多くの若い主戦投手が出てくることを求めてきた。 先発では小川、リリーフでは秋吉、さらにルーキーのドラフト1位・原樹(東洋大)ら若手投手陣への期待も高まる。だがベテラン左腕も決して負けてはいない。167センチの小さな大投手。リーグ連覇と日本一奪取を狙うヤクルトにとって石川の奮闘は、必要不可欠だ。(デイリースポーツ・伊藤玄門)

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