巨人坂本タイ勝弾!主将タイしたもんだ

 「セCSファイナルS・第1戦、ヤクルト1-4巨人」(14日、神宮球場)

 キャプテンがチームを鼓舞する一撃を放った。巨人は0-1の五回、坂本勇人内野手(26)が逆転2ランを左翼席にたたき込んだ。六回にも代打レスリー・アンダーソン外野手(33)のタイムリーで2点を追加。リーグ優勝のアドバンテージがあるヤクルトと1勝1敗のタイとした。

 オレンジ色に染まった左翼席が、歓喜に揺れた。1点を追う五回、坂本が値千金の逆転2ラン。大事な初戦を勝利に導き、アドバンテージを含めてタイに持ち込んだ。ヒーローは「いい場面で打てて良かった。久しぶりに気持ちのいい会心の当たりだった」と、充実の笑みを浮かべた。

 劣勢ムードをひと振りで切り裂いた。カウント3-1から、石川が投じたシンカーをフルスイング。「カウントも良かったので、思い切り打とうと思っていた」。高めに浮いた失投を逃さず、豪快に左翼席へぶち込んだ。

 四回まで6残塁の拙攻で無得点。嫌なムードも漂い始めていた。それでもマウンドで力投する内海の姿に、坂本は「丁寧に投げて、さすがだなと思っていた。内海さんが頑張っている中で、流れが変わるきっかけになれば」と発奮。バットでベテラン左腕を援護した。

 今季終盤は不振に苦しみ、9月の月間打率・203。優勝争いの佳境で、主軸の役割を果たせなかった。状態を立て直せないまま阪神とのCSファーストSに突入。第2戦では3番から7番に降格した。苦境に立たされていたが、勝負どころで存在感を見せつけた。

 9月28日の阪神戦(甲子園)の試合後。チーム宿舎の風呂場で、原監督と遭遇した。「勇人、あとはパワーだ。いいもの食べて、ウエートトレーニングやって、もっとパワーをつけないとな」。今季12本塁打は主軸として物足りない数字。期待が大きいからこその熱いゲキに、大一番で応えた。

 勢いを呼ぶ勝利にも、原監督は「まだまだ戦い半ばですから」と、かぶとの緒を締めた。その言葉に同調するように、主将は「終わったことなんで。また明日、頑張ります」。前王者の逆襲が始まる。

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