楽天松井裕、セーブ機会で初の救援失敗
「日本ハム4-3楽天」(8日、札幌ド)
鬼の形相で帰りのバスへと向かった。楽天・松井裕樹投手が今季42試合目の登板で、初めてセーブ機会での救援に失敗した。「つないで下さった試合…。本当に申し訳ないことをしてしまった」。19歳守護神は、ぎゅっと唇をかみ締めた。
チームは同点の九回に勝ち越しに成功し、試合を締めるべくマウンドへ。だが、先頭の近藤に右前打。その後2死三塁までこぎつけたが、代打・矢野に初球の高めに浮いたチェンジアップを左前に運ばれた。日本ハムファンの大歓声がとどろく中、左腕はマウンドに立ち尽くした。
ここまで49イニングを投げ失点はわずかに3。絶対的な安定感を誇る左腕でも負の流れを止められなかった。それでも大久保監督は「(松井裕は)サヨナラにさせなかったことがすごい」と責めず「オレにとってはあまりガッカリする試合じゃない。ダメージは大きくないんだよな」と前を向いた。
チームは4連敗で、借金は今季ワーストの11。最下位・オリックスに1差に迫られ3位・ロッテとは7差。これまで何度もチームの危機を救ってきた左腕は「取り返せるよう、最善の準備をしたい」と言葉を絞り出した。もう、これ以上は引き下がれない。