早実・清宮140m場外弾で万全仕上げ

 怪物ルーキーが、万全の仕上がりで聖地に登場する。全国高校野球選手権の第3日第1試合で今治西(愛媛)との初戦に臨む早実(西東京)は7日、大阪府豊中市内で約2時間の練習を行った。注目の清宮幸太郎内野手(1年)は、ケース打撃で推定140メートルの特大弾を含む2安打と好調をアピール。清宮の打撃を偶然見ていた明徳義塾・馬淵史郎監督(59)も、そのパワーと技術を絶賛した。

 これが本当に1年生の打球なのか。鈍い衝撃音とともに飛び出した清宮の一撃は、一直線に伸びて高さ18メートルのネットを越えた。「感触?最高でしたね。あのぐらい打たなきゃダメですよね」。初戦前日に放った特大弾。大粒の汗が滴る顔に、納得の色が浮かんだ。

 ケース打撃の1打席目。エース・松本の内角低めの変化球に鋭く反応した。両翼95メートルの右翼場外に消えたボールは、50メートル近く後方の広場に到達する推定140メートルの大アーチ。「(手応えは)見ていただいている通りです」と、不敵に笑った。

 評判通りの打撃には、居合わせた名将もうなった。明徳義塾の馬淵監督だ。早実の後に同じ会場で練習するために訪れ、観客席で清宮の打席練習を“観戦”。140メートル弾は見られなかったが、19スイングで4発というフリー打撃での柵越え連発に、“馬淵節”が次々と口を突いた。

 フェンスをスレスレに越す弾丸ライナーや、早めのタイミングで捉えた当たりがあっさり柵越えする光景に「ハハハッ、あれでホームランやったら投げる球がないわ」「めっちゃ狭いグラウンドでやっているみたいや」と苦笑い。プロで活躍する選手の高校時代も多く知る、甲子園45勝の指揮官が「まだ、松井(秀喜氏)と比べるのはかわいそうだけど、パワーがあるし、技術も持っている。1年生でこれだけ振れるのは大したもん。エエもん見せてもろたわ」と、太鼓判を押した。

 今治西は右腕4人を擁するが、この日の計5本の柵越えはすべて右腕から。攻略のイメージについて、清宮は「持ってますけど、それを言っちゃうとアレなんで」と、自信をのぞかせた。

 大会100年という節目に、逸材がいよいよ初陣を迎える。「特別な日になると思う。早実として、次の100年に向けて自分たちが名を刻めるような試合をしていきたい」。調子は上々。伝説の第一歩を記す準備はOKだ。

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