広工大高が大金星!第2シード崇徳撃破
「高校野球・広島大会4回戦、広島工大高2-1崇徳」(22日、コカ・コーラW)
大金星だ。コカ・コーラウエストで行われた第1試合、ノーシードの広島工大高が2-1で第2シードの崇徳を下し05年以来の8強入りを果たした。エース植中弘樹投手(3年)を中心に、強打の崇徳を最少失点に封じた。
満開の笑顔が広がった。校歌を歌い終えると、広島工大高ナインは拳を突き上げた。優勝候補の大本命・崇徳を接戦の末、撃破。番狂わせを演じ、05年以来の8強入りに喜びが爆発した。
1-1の六回、園生凌大外野手(2年)の中前適時打で勝ち越しに成功。先発の植中を中心に最少リードを守りきった。関根浩司監督(40)は「選手がやるべきことをやってつかみ取った勝利」と、選手をたたえた。
チームの合言葉は“リスク管理”だ。春季大会で近大広島高福山に6-12で敗れた。ミスが引き金となり重ねた大量失点が敗因だった。「ダメになってから慌てるんじゃなく、その前から準備していこうと話した」と関根監督。試合展開や状況を的確に判断し、勝利するために何が重要かを、練習から考察することを心がけてきた。
この日は1点を先制され、なおもピンチの四回1死二、三塁で前進守備を敷かなかった。まだ序盤。1点を守りにいき大量失点をすれば、勝機を手放すと判断した。「1点はしょうがないと思った。楽な気持ちで、それまでと同じように投げようと思った」と植中。平常心が最少失点につながった。
4強入りをかけ準々決勝は向原が相手だ。植中は「低めに集めて、打たせてとる投球をしたい」と意気込んだ。強豪校を打ち破り手にした自信で、頂点まで一気に駆け上がる。