大谷7K!メジャーに強烈インパクト

 「日米野球・第5戦、日本1-3MLBオールスター」(18日、札幌ド)

 日本代表は先発の大谷翔平投手(20)=日本ハム=が毎回の7三振を奪った。4回を投げ2点は失ったものの、直球の最速は160キロ。メジャーの強打者陣に「OHTANI」を印象づけた。最終第5戦はMLBが勝利を収め、対戦成績は日本代表の3勝2敗。MVPには、5試合で6安打4打点の柳田悠岐外野手(26)が選ばれた。

 日米野球初先発は敗戦投手デビューも、随所に大谷らしさをみせた。4回2失点ながら速球と鋭い変化球で毎回の7奪三振。強力メジャー打線をなで切りにした20歳は、うっすらと笑みを浮かべた。

 「収穫としては三振を取りにいった場面でしっかり取れた。持ち味を出せた」。そして最後に「楽しかったです」と笑った。

 慣れないメジャー使用球で制球に苦しむ場面もあったが、威力のあるボールは通用することを証明した。最速160キロの直球に110キロ台のカーブで緩急を駆使。メジャー球団関係者がネット裏に陣取る中、初回から飛ばした。

 アルテューベには右前打を浴びたが、プイグ、モーノーを三振。4番・ロンゴリアも2球で追い込み、3球目、最速160キロ直球で空振りを奪った。いきなり3連続Kでスタンドを沸かせた。

 ピンチも粘った。三回は3安打で2点を失いなお1死一、二塁。ロンゴリアには左腕に死球。帽子を取って謝った。満塁となったが、ここで粘った。サンタナ、ペレスを速球で三振。力で抑えた。

 花巻東高3年時、一時はメジャー行きを表明した。少年時代は野茂やイチローがメジャーで活躍する姿が目に焼き付いている。「できればあの舞台に立ちたい」と両親に打ち明けたことがある。

 この日。将来メジャー挑戦を希望する右腕の投球は、関係者の目にもインパクトを残した。プロ野球史上初の同一年10勝&10本塁打を達成した14年。MLB相手の今年最後の登板も大きな財産となった。

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