「巨人１‐９ＤｅＮＡ」（２９日、京セラ）

　マシンガン打線をほうふつとさせる攻撃力で圧倒した。沢村に先発全員安打となる１２安打、７得点の猛攻で五回途中ＫＯ。先制、中押し、ダメ押しと効果的に加点し、一発なしで１６安打９得点。ＤｅＮＡが、対巨人３連勝を飾った。

　中畑監督は「強いチームに感じた。理想的な点の取り方が、巨人戦でできたことが大きい」と打線を評価した。初球から強振する積極打法で大量点。「ファーストストライクからいけという指示。いいときはそれができる」と目を細めた。

　殊勲は１番の荒波だ。初回、三塁走者として、少しそれただけの暴投で果敢に生還。３安打４打点の大暴れ。「打線の調子がいい。この調子に乗れればいいと思っていた。チームに勢いをつけられてよかった」とチームの現状を明かした。

　今季を占う大事な１戦という位置づけだった。１０日間で巨人２連戦、阪神３連戦、巨人３連戦をこなす、真夏の試練８番勝負。中畑監督は「今季、チャンスをいただけるかどうかという戦い。勝ち越しが最低条件。まずは初戦が大事。勝ちたいよ」と話していた。

　４連勝で７月の勝ち越しが決定。５月１２日以来の借金７とし、５度目の挑戦で「８」の壁を破った。「できすぎ。怖いくらい。ふんどしを締め直して、いい空気を継続したい」。最高の勝利にも慢心はなかった。