G沢村、涙の復活星「長かったなと」
「巨人3-1中日」(6日、東京ド)
耳をつんざくような本拠地の大歓声が心地良かった。今季初登板初先発で初勝利。お立ち台の巨人・沢村は、目を潤ませていた。「いや~。7月ですか。長かったなと思います」。しみじみと偽らざる本音を口にした。
150キロを超える直球に球威があり、変化球もさえた。要所を締め8回を7安打1失点。同点の八回に代打を送られその後、チームが勝ち越した。東京ドームでの先発勝利は2年ぶり。「(大歓声を)もう聞けないんじゃないかと思った」ほど悩み、苦しんだ右腕が復活した。
春季キャンプ序盤の2月3日に右肩の不安を訴え、その後は2軍暮らし。今までは「ボールを投げるのが当たり前。それができなかった」。剛腕で鳴らした男にとっては大きな試練だった。
だが2軍の首脳陣、トレーナーら周囲がサポートしてくれた。「ケガをして気づくことがたくさんある」。周囲の支えがあったからこそ1軍のマウンドに再び上がることができた。「スタッフの皆さんに感謝してます」と素直な気持ちを吐露した。
剛腕が復活し、チームは今季初の同一カード3連戦3連勝。「(沢村は)遅ればせながらいいスタートを切った」と原監督。首位を快走する原巨人に大事なピースが加わった。