巨人戦力外の谷がオリックス復帰へ
オリックスが、巨人を自由契約となった谷佳知外野手(40)を獲得することが9日、分かった。谷は静岡県草薙総合運動場野球場で10日に行われる12球団合同トライアウトへの参加を取りやめた。1997年から10年間プレーした古巣に復帰し、2000本安打の達成を目指す。
オリックスが、かつての「チームの顔」に救いの手をさしのべた。現役続行を求め、今季限りで巨人を退団した谷の獲得を決めた。
瀬戸山隆三球団本部長(60)は「獲得を視野に入れて考えています」と明言。「功労者でもありますし、本人が(入団を)望むならば、もう一度オリックスの力になってもらいたい」と話した。
谷は1996年にドラフト2位でオリックスに入団。走攻守のそろった外野手として1年目から活躍し、2002年に盗塁王、03年には最多安打のタイトルを獲得するなど、中心選手としてチームをけん引した。
06年のオフにトレードで巨人への移籍が決まった際には、「神戸の街はすごく好き。一生いたい気持ちだった」と話していた谷。晴れて8年ぶりに、古巣に戻ることとなった。
通算2000安打まで79本に迫る谷だが、ここ数年は腰痛などの影響もあり、思うような成績を残せていない。プロ17年目となる今季は、わずか13試合の出場にとどまった。
それでも瀬戸山球団本部長は「最後にもう一度、優勝に貢献してもらえれば」と期待する。将来の指導者候補としてではなく、あくまで来季の戦力として獲得する考えを強調した。