「楽天５‐４ロッテ」（２８日、Ｋ宮城）

　打ったことよりも、それが勝ちにつながったことがうれしい。楽天の主砲・ジョーンズが日米通算２０００安打を達成。八回２死、相手投手ロサから中前打を放った。試合後の会見で「大歓声の前で祝福してもらえて、感無量だった」と、晴れ晴れとした笑顔を見せた。

　打球が飛んだ瞬間は半信半疑だった。「センター正面に飛んだので、捕られると思ったけど、２０００本になって、うれしく思います」。相手の失策もあって二塁へ。ベース上で手をたたき、ベンチ付近ですでに日米２０００安打をマークしている松井から花束をもらった。

　４点差を追いついて、同点の終盤。ジョーンズの安打で、得点を確信したファンは多いはずだ。２死一、二塁から、枡田が決勝の二塁打。主砲は「チームがすばらしい戦いをした。この試合の価値は重い」と、自身の記録以上に喜びを見せた。

　日米通算１８年目での到達。「２０００本は難しい、大きな数字だった。印象に残ってるのは１本目。フィラデルフィア・フィリーズ戦でのレフト前ヒットだね」。１９９６年８月１５日、メジャーデビュー戦で放った１本を思い浮かべた。

　ロッテとの３連戦はすべて先制されながら、逆転しての３連勝だ。「２勝１敗だと１ゲームですから。メチャクチャ大きいね」と星野監督も納得顔。「優勝するために来た」というメジャー４３４発男は、これからもチームの勝利のためにバットを振り続ける。