「ロッテ３-４オリックス」（１０日、ＱＶＣ）

　勝負強さと、感じ取る力。オリックス・糸井が八回１死一、三塁から、決勝タイムリーを放った。前日は５打数無安打。この日も初回に併殺打など、悔しさを抱えて迎えた打席だった。

　前の打者・坂口のところでロッテは左腕の松永にスイッチ。そこを坂口が痛烈な左前打。糸井は「ものすごいヒットでつないでくれた」と意気に感じた場面でもあった。

　特有の強烈な打球ではない。むしろ泥臭く、三遊間を割ったところに気持ちが表れる。「ホンマ、そうですね！」と笑顔を見せた。

　森脇監督も「ナイスゲーム。そのひと言」と声を弾ませた。もちろん借金は３つ残っている。「どん欲に。オールスターまでの６試合、壊れるくらい全力で」と、糸井の打席に乗せられたように、力強い言葉で締めた。