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【POG】6馬身差圧勝のビッグドリーム「大事に育てていきたい」(栗東発)

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 競馬新聞「馬サブロー」が誇るPOGマスター、塩手智彦(栗東)と木村拓人(美浦)がお送りするPOG情報。東西のトレセンでつかんだ情報をお伝えします。

 先週は個人的に先々まで注目したいと思える馬が数多く勝ち上がった。そのなかから4頭についてお伝えしたい。

 まずは1日の中京新馬戦(ダート1400m)を勝ったラムジェット(牡、佐々木)から。師は以前から「今年の2歳はいい馬がそろっているからね」と話していたが、その期待通りの勝ちっぷりを目の当たりにして、ポテンシャルの高さを強く感じた。レースを振り返って、師は「鞍上の北村宏Jは『ずっと周りに気を使っていて体を硬くしていましたし、前半はハミを取りませんでした』と。残り400mまではタイムオーバーも覚悟したほど。そこから徐々に追い上げて行き、残り150mまでは普通に伸びてきたが、ラストの150mは別馬。ギアの上がり方が全然違った」と勝ちっぷりを称賛した。今後はいったん放牧に出して、成長を促す予定。次走については「秋のダート戦の番組を見てから、オーナーサイドと話し合ったうえで決めていきたい。来春のサウジアラビア&ドバイ国際競走の参戦を期待させてくれるような走りだったし、今後の成長が楽しみ」と大きな期待を寄せている。

 2日の福島新馬戦(芝1200m)を勝ったビッグドリーム(牡、西園正)もかなりの大物の予感。デビュー前のケイコの動きが抜群で、その期待通りの走りを披露した。大外枠だったこともあり、前に行きたい馬を行かせて道中は好位から追走。4角で前の馬に並びかけると、直線は独走状態。一気に突き放し、6馬身差の圧勝劇を演じた。一つ年上の全兄ビッグシーザーは2歳秋の未勝利戦からマーガレットSまで4連勝。同馬にもその能力の高さが受け継がれている感じがあり、来春がとても楽しみな一頭。今後はいったん放牧に出して、次走は小倉2歳S(9月3日・小倉、芝1200m)の予定。師は「大事に育てていきたい。次走はもっと良くなると思う」とさらなる成長に期待を寄せた。 

 函館では未勝利戦を勝った2頭に注目。1日の芝1200m戦を勝ったのはナナオ(牝、小栗)。スタートを決めて道中は2番手を追走。4角で早めに先頭に立つ形になったが、最後まで脚色は衰えず、3馬身差をつけて押し切った。師は「1回使った効果もあり、反応が良くなっていました」と2戦目の上積みを感じ取っていた。次走は函館2歳S(15日・函館、芝1200m)を予定。「コントロールしやすいのが長所。(重賞で)ペースが速くなっても、戸惑わずに対応できると思います。小柄な牝馬で中1週続きがどうかですが、カイバをしっかり食べていますし、状態はキープできています」と現状の状態と見通しを語った。

 2日の芝1200m戦を勝ったのはアガシ(牡、庄野)。ゲートを出た直後に内へヨレたこともあって道中は後方から運んだが、勝負どころから手応え十分でまくって行き、最後は逃げたセントキルダをきっちりかわしてVを決めた。師は「まだ幼い面があって、道中も遊んでいる感じ。それでも3角からうなって上がって行き、しまいもひと踏ん張り。勝てて良かったです」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。「能力はあるし、もっといい走りができる馬だと思います。一戦ごとに競馬を覚えていってくれたら」と今後の成長に期待を寄せた。次走は未定。(馬サブロー栗東支局・塩手)

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