阪神・村上 自身初2年連続2桁10勝 これぞエース!巨人戦4連勝「勝ちたい試合で勝つのが役割」

 「阪神4-1巨人」(28日、甲子園球場)

 青春が輝いた舞台は、宿敵同士が意地をぶつけ合う決戦の地へと様変わり。雨上がりの夜空に浮かんだ満月に出迎えられ、阪神・村上頌樹投手(28)が甲子園のマウンドで腕を振った。どんなに大きな期待も、応えてみせる姿こそエース。Vへの命運を握る「伝統の一戦」で誇りを示した。

 圧巻の幕開けだった。初回を10球で三者凡退に抑えると、その裏に近本の先頭弾で先制。「すぐ点を取っていただいたので、本当にリズム良く入れた」と以降も快調に腕を振り、14人連続アウトに封じ込んだ。

 試練は3-0の五回だ。2死から泉口に初安打を許すと、続く石塚にも中前打を浴びて一、二塁のピンチ。リードはあれど「ここで点を取られるとズルズルいってしまう可能性があった。絶対にゼロで、と思っていました」と勝負どころと受け止めた。

 迎えた中山に対してフルカウントとなると、虎党から拍手が送られる。「甲子園の応援が後押しになった」。力が宿った右腕で146キロ直球を内角に投げきり、最後はバットに空を切らせた。大歓声に変わった聖地。その中心で、雄たけびを上げた。

 努力と信頼を積み重ね、プロ6年目。エースと呼ばれることも多くなった。「素直にうれしいです」と話す一方で「求める部分は多い。まだ自分の理想像ではないんで」と言う。思い描く、猛虎の絶対的存在とは-。

 「勝ちたい試合で勝つのが、先発として、エースとしての役割。チームとして『ここは落とせない』というところを勝ち切るというのは求められているのかなと」

 後半戦は週頭の先発を担ってきたが、中9日で“天王山”の初戦を託された。まさに、負けは許されない大一番。「絶対に取りたいと思っていた」という思いを7回4安打1失点&無四球の好投で体現した。今季10勝目を挙げ、キャリア初の2年連続2桁勝利のご褒美つき。「開幕投手に選んでもらった以上は1年間ローテーションを守り抜くのが宿命。エースと呼んでもらえるからには良い投球がしたい」。追い求める姿に近づく、魂の109球だった。

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