阪神・藤川監督“縁”信じる ドラフト1位は創価大・立石最有力 競合必至も「縁をしっかり生かして」23日ドラフト会議
「2025年プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」は23日、午後4時50分から東京都内のホテルで開催される。阪神は22日に都内のホテルでスカウト会議を行い、藤川球児監督(45)はドラフト1位指名選手の決定は当日になると明かした。最有力候補は大学No.1スラッガーの創価大・立石正広内野手(21)とみられ、広島、ヤクルトと3球団競合が予想される。
虎の明るい未来を見据えるように、藤川監督は言葉を紡いだ。ドラフト1位選手の最終決定は、例年通り当日に持ち越しに。指揮官は「ご縁のものですね」と具体的な言及を避け、“縁”というフレーズを繰り返した。
「ご縁ですね。とにかくご縁のある選手は。1位がないということはないので。どんな選手でも阪神タイガースに入って、その縁をしっかりと生かして、幸せな野球人生を送ってもらえるようにと思っています」
夕方から始まったスカウト会議は約1時間半に及んだ。指揮官は候補選手の特徴について各担当に質問し、イメージを膨らませた。「スカウトの方が1年間、大変なところを、選手を追いかけて見てきてくれているわけですから」。チームが黄金期を迎える中、スカウト陣への信頼は絶大だ。
球団の評価が最も高く、ドラフト1位の最有力は創価大・立石だ。高川学園高時代は夏の甲子園に出場し、大学進学後は2年春に三冠王を獲得。今春リーグ戦も打率・400、5本塁打、16打点と輝かしい実績を積み上げた。虎のチーム事情を見れば、主軸の佐藤輝と森下は将来的なメジャー挑戦の希望を公言。大山は来年32歳を迎える。本職の三塁だけでなく、二塁、外野も守れる右のスラッガーは魅力十分。虎にとって、是が非でもほしい存在だ。
競合必至でも、球団の方針にブレはない。ここ数年、チームの補強ポイントとなる選手の獲得を貫き通し、成功を収めてきた。他球団の動向をにらみつつ、当日に最終決定する運びとなる。すでに広島が立石1位を公表しており、ヤクルトも指名が濃厚。阪神を含めて3球団の競合が予想される。外れ1位には青学大・小田の名前が挙がり、即戦力投手もリストアップしている。
抽選となった場合は藤川監督がクジを引くとみられるが、昨年のように明言はしなかった。「全員いい選手」と強調し、「クジがあり、クジがなくても、それは縁ですから。人生そういうものですからね」とさらり。昨年は4球団競合した関大・金丸のくじを外した。今年もゲンは担がない。「そのまま人生をまっすぐ歩いていたら、縁で出会う人は出会うだろうし」。どこまでも自然体。“ご縁”を信じて、運命の1日に身を委ねる。
◇立石 正広(たていし・まさひろ)2003年11月1日生まれ、21歳。山口県防府市出身。右投げ右打ち。180センチ、85キロ。内野手。7歳から華浦スポーツ少年団野球部で野球を始め、高川学園中では高川学園シニアに所属。高川学園高では3年夏の甲子園でバックスクリーン弾。創価大では1年春からベンチ入りし、2年春に三冠王。今春は最多本塁打と最多打点でMVP。3、4年時に大学日本代表に選出。50メートル走6秒1。
▼阪神ドラフト会議出席者
藤川球児監督
粟井一夫球団社長
竹内孝行球団副本部長
坂孝一企画統括部長(編成担当)
畑山俊二統括スカウト
東辰弥編成ディレクター
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