高専時代の恩師が語る阪神・石井「物理とか構造力学が役立っている、と。努力が花開いた」文武両道“高専の星”
「阪神6-2中日」(26日、甲子園球場)
帰ってきたミスター0が新たな歴史を刻んだ。リフレッシュのため出場選手登録を抹消されていた阪神・石井大智投手(28)が1軍に復帰し、4点リードの九回に登板。三者凡退で締め、2006年・藤川球児がマークした47回2/3連続無失点を超え、48イニング連続無失点の球団新記録を樹立した。CSファイナルSに向けて、頼れるリリーバーが万全の状態で戦線に戻ってきた。
NPB唯一の高専出身選手として、球史に名を残す実績を重ねる石井。秋田工高専時代の担当教員・寺本尚史教授(54)は、「高専から阪神に入るのでもすごいのに、どんどん成績を残して、アレよアレよという間にこんな選手になって。信じられない気持ちです」と驚きを隠せない。
在学当時は「国立大学にも進学できるレベル」の成績上位。文武両道だったが、「ガリ勉タイプではなかったです。仲間からは信頼されて。目的に向かって努力する感じで」と述懐する。環境都市工学を専攻しており、「彼は『物理とか構造力学は今の野球にも役に立っている』と言っていましたね。学校で学んだ知識を生かし、工夫して。野球に対してフィジカルだけじゃなく、頭も使って」とうれしそうに“恩師みょうり”を明かす。
40試合連続無失点の新記録を樹立したタイミングで祝福LINEを送ると、「今がピークとは考えていません。これからもやることはいっぱいあります。伸び代しかないと思って、高められるように頑張ります」と返信があったという。石井らしく向上心にあふれる言葉だった。
「努力が花開いたんでしょうね。2年先、3年先を考えてやっている気がしますし。記録にとらわれることなく、やってきたことを信じて、進んで行ってほしいと思います」。“高専の星”はまだまだ輝きを増していく。(デイリースポーツ阪神担当・丸尾匠)
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